2006年12月29日

59 氷点下で…(葛川1)

水位:-0.48m(中村) 気温:-1℃ 天気:吹雪雪
区間:曙橋〜梅ノ木 メンバー:ソロ


  鯖街道に入り、周囲に残雪がちらほら出てきたかなと思ったら、あれよあれよという間に道路にも雪が積もってきて、このままではヤバい!と花折トンネルを抜けたところで慌ててチェーン装着。
 
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 やってきました安曇川は一面銀世界。ラナが狂ったように喜んでいます。

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 ここ安曇川上流部は葛川(かつらがわ)とも呼ばれているようですね。
 さあて、どこからどこまで下りましょうか…。
 てゆうか、吹雪いてきたし、止めようかな…。

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 琵琶湖より北方面って、これまでほとんど通ったことなかったので予備知識ゼロでしたが、どうも日本海側の気候ですね。完全に侮っていました。
 薄暗いし、寒いし、何だか心細い気分になってきました。それに雪道での運転は慣れていないので、運転のことを考えると明るいうちにさっさと引き返したほうがいいんではないかと考え、三回ほど中止と宣言したのですが、せっかくここまで来たんだから、という気持ちのほうが勝り、結局ここ(曙橋)から針畑川との出合いまでの約3kmを下ることにしました。

 川を覗き込みながら運転する余裕はとてもではないですがありませんでしたので、下りながら随時スカウティングする時間を考慮に入れなければなりません。

 また、回送用に自転車を持ってきていましたが、思いっきり積雪しているのでまるで役に立ちません。
 というわけでラナと歩いて雪道を回送することになります。そうなると明るいうちに帰るためには、3km程度に止めておくのが妥当なセンかなあと。

 あと、初めての川を単独で下ると、緊張のためかなり疲労が早いですから、体力的な面を考えても、やはりそれくらいの距離にしといたほうがよいかと。

 というわけ鯖街道を一人と一匹でてくてくと歩いて回送です。
 吹雪の中、人気がまるでない道路を散歩しているというのは傍目にもかなり怪しいです。
 ラナ、歩いているうちに雪積もってますやん…。

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 マイナス1℃って…。

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 途中、スノボ積んだクルマは何台か見かけましたが、パドル積んだクルマは一台も見かけませんでした。この気温では当然ですわな。

 プットインに戻ってきたら、置いていたギアが雪に埋もれてしまって…。

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 よし、出発!

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 水量がそれほど多くないのでパワーは強くありません。ところどころ浅い箇所を擦りながら漕いでいきます。写真はしょっぱなの瀬。

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 ◆核心部
 川幅、流れの速さ、周囲の景色…、においがするというか、初めての川でもヤバい瀬に近付くと何となく分かります。
 右に緩くカーブを描いた後、先が見えなくなっている瀬に至ったとき、ピンとくるものがあったので、フネから下りてスカウティング。

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 まあとにかく岩がらみでコースが狭い。
 落ち込みから落ち込みの間でリンクス??が回せるのか微妙ですが、やってみることにしました。

 まず左岸ベタに移り、中央より右に点在する岩を避けて、すぐさま右岸ベタに移り、落ち込みを突破。あとはそのまま漕いで、右岸のコンクリ塀を避けて左に抜ける…、といったイメージを浮かべて、フネに戻る。

 キーは、左岸ベタから右岸ベタに移れるかどうかという点と考えました。
 まだ瀬の半ばなのでここでミスすると文字通り痛い思いをすることになります。

 一人だと緊張感は倍増しますね。
 サイストラップを締め直し、もう一度左岸から右岸に移るシーンをイメージし、突入。

 入り口。左岸ベタへの移動は成功。ここから一気に右岸に移れるか…。
 思った以上に身体が動かなくて焦りましたが、バウラダーとサイドスリップでギリギリ中央の岩にぶつかり、岩をなぞるようにして右岸コースに至るのに成功。

 やった、と思い、落ち込みに入ると…。

 げっ!
 落ち込み直下に岩がある…。
 こんなんスカウティングのときに見えてへんし…。
 
 文句を言ってもどうしようもありませんでした。
 フネは岩に乗り上げながら、右に傾き、ついには撃沈。 

 やってしまった…。

 このまま流されるのはとにかくマズイ。
 幸い、右岸ベタの位置にいるので、瀬の途中であろうとかまわず泳ぎ上陸。ムリな体勢がたたって落ち込みを流される際に太腿を岩で強打しましたが、痛いなんて言ってられません。

 ラナは私より上流ですでに上陸していました。
 フネは沈した岩にラッピングしたままになっています。
 ポンプのホースだとか、ラナのおもちゃのボールだとかが流れていくのが傍目に見えましたが、どうしようもなく見送るしかありませんでした。

 どうやってフネを回収しようかと考えようとした瞬間、フネは自らの意思でもあるように岩から外れ、こちらに向かって流れてきました。
 とはいえこちらは上陸したばかりで体勢を立て直す前だったため、一旦はキャッチしましたが、勢いを止めきれない。

 掴んだままフネと一緒に流されるとラナが単身瀬を泳いで付いてこなければいけなくなります。
 これくらいの瀬なら別に大丈夫だとも思いましたが、迷ってしまいました。
 
 フネは流れていってしまいました。

 今まで漕いだ区間は基本的に瀞場がありませんでした。となるとフネは延々流されるワケで、先の川相が分からないだけに不安でしたが、岩の多い、浅い川なのですぐ引っかかるハズです。そう信じて、急いで追いかけます。

 右岸はコンクリの障害物が多くて川沿いに歩けないので、ラナと流れの緩いエディーを伝い、まずは左岸に移動。
 
 広がった視界の先に青い物体が見えました。うまく引っかかってくれているようですが、いつ何時また流れ始めるか分かりません。

 焦る気持ちを抑えながら、黙々と200mほど雪道を歩いた写真の場所にてようやく追いつきました。
 はぁ、一安心…。

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 一人で漕いでいて一度沈すると、精神的にダメージが大きい。とくに今日のような薄暗く、肌寒い天候だと、余計に増幅される感があります。

 ビビリが入ると余計に沈して危ないので、ここから先は場合によってはいつでもポテできるよう、より念入りに下見を入れることにしました。

 が、それでもダメなときはあるんですよね。写真の瀬では中央の岩に乗り上げスタック。
 フネから下りてリカバリーできたので、フリップには至りませんでしたが、ここでも泳がされたらかなりキツかったでしょう。

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 やっとゴールに辿り着いたときは、安堵の気持ちと疲労感でいっぱいでした。
 初めての川だと疲労感はいつもの倍感じますが、かつ単独だとその倍、さらに今日のような天候だとその倍疲れるような気がします。
 距離はたったの3kmなのに、時間にしても50分程度なのに、随分と疲れました。

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 ゴールのすぐ下にも瀬がありましたが、もちろん下る元気はありませんでした。落ち込みのすぐ後に岩が点在して、この区間を象徴する瀬ですね。

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 その瀬のすぐ後には支流の針畑川が注ぎ込んでいます。結構水量が豊富なので、出合い以降はパワーがありそう。次回はリベンジついでにここから下流も下ってみたいと思います。

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 何はともあれ最終的には予定通り16時に出発できたのですが、走って15分程度で鈍い音がしたと同時にガンガンガンと金属が車体を叩き付ける音がします。

 なんと、チェーンが切れてしまいました…。

 切れたのは1本だけで、全体としての機能に問題はないのですが、チェーンの切れ端が車体に当たって思いっきり傷ついています。
 とはいえ命には換えられないので、そのまま走行せざるをえませんでした。

 アスファルトが完全に消えて隠れるほど積もっていたので、川下りばりに緊張しました。
 最後の最後まで疲れる一日でした。

 氷点下の日に雪道走ってまでカヌーするのは今日で終わりにしましょう…。

ニックネーム ラナ父 at 19:49| Comment(2) | TrackBack(0) | 近畿>安曇川(葛川) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
いやー すごいっすわ! 年内はもう行かないと思ってました。 なのでびっくりしましたよ。 しかも雪の中でソロでですか... いやはやいやはや。 たぶん僕と同じ気持ちの人は何人もいると思います。 かないません。
Posted by tomo at 2006年12月29日 23:54
氷点下でも雪でもドライがあれば寒くないですよ。ただ、流されたときは精神的につらかったですね。自分の実力的にソロで行くにはギリギリの川でした。

それから、昨晩はご馳走になりましてありがとうございました。また遊びに行きますんでよろしくお願いします!
Posted by ラナ父 at 2006年12月31日 12:14
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